司法試験と奨学金問題
司法試験を受験するためには金が必要です。
そう、「金」です。
受験するにも受験料がかかります。
本試験にも、予備試験にも、受験料という名の金がかかります。
そして、司法試験勉強期間中、我々が生きるだけでも当然金がかかります。
勉強中に住む家、勉強中に食う飯、勉強中に着る服、勉強中にクソして流す水。
全部金がかかります。
旧司法試験では、最低限これらの家、飯、服、クソの水さえ賄えば受験を継続できました。
しかし、今は昔より大金がかかります。
そう、ロースクールです
ロースクールに通うには莫大な金がかかります。
優秀な者でも、金に恵まれない者はこの世にいます。
それでは優秀かつ金がない者は法曹になれないのでしょうか?
困ったものですね。
否
金に恵まれない受験生に救いの手を差し伸べてくれるありがたい制度があるのです。
奨学金です。
奨学金は万能か
ありがたいですよね奨学金。
何の実績もない若者に、何百万円もの金を与えてくれるんです。
クソ何万回の水道代を賄うことができるでしょうか。
でも、世の中、そんなに甘くありません。
タダでクソの水を流し放題なんて、スジが通りません。
奨学金も金銭債権。
ロースクールで必死に勉強している債権総論、債券各論。
実は自分がリアル債務者だと気づかず勉強しているんです。
借りたものは返す
当然です。
奨学金は諸刃の剣。
返す刀で自分が切られる可能性を秘めています。
ロースクール生は奨学金を借りるべきか
危険な奨学金。
ではロースクール生は奨学金を借りるべきでしょうか。
奨学金の制度趣旨に立ち返ってみます。
奨学金を借りる者は、現在将来に備えて勉強中で働けない者が前提です。
「将来に備えて」というのは、将来確実に就労し、返済する事が前提と解されます。
では、ロースクール生はどうでしょうか。
ロースクール修了者の何割かは確実に法曹になれません。
100%確実に不合格者が出てきます。
そういう制度です。仕方ありません。
不合格者が毎年量産されています。
不合格者は年齢を重ねて社会に放り出されます。
就労して返済することができますか。
今まで当然のように流してきたクソの水のありがたみをここで痛感します。
八神の答え
私はロースクール生は基本的に奨学金は借りるべきではないと思います。
優秀かつ経済面で不安な方は、予備試験経由で合格を目指すことをお勧めします。
優秀かつ経済的に恵まれている方は、ロースクール経由で奨学金を借りず合格を目指しましょう。
上記の通り
「優秀」という要件はどちらも必須です。
優秀でなけれなければ、そもそも司法試験にはチャレンジしない方が無難です。
八神のようになってしまいますからね。
まとめ
いかがでしたか。
奨学金は諸刃の剣。
決して奨学金をダメだと言ってるわけではないですが、ロースクールの制度設計上リスクが高すぎます。
ロースクール同期の弁護士に債務整理をお願いするような悲惨な末路だけは避けたいものです。