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大学教員公募という選択肢

その他

ロースクールを修了した司法試験撤退組の中には、大学教員に興味を持つ方も多いでしょう。

恥ずかしながら、八神も某地方大学の助教・准教授のポストに応募したことがあります。

私の知り合いにも、司法試験撤退組で晴れて専任講師になれた方がいます。

私の経験も踏まえ、司法試験撤退組の大学教員公募という選択肢についてご紹介します。

大学教員の種類

大学教員と一言でいっても、その種類は多岐にわたります。

主なものは以下のとおりでしょうか。

  • 教授
  • 准教授
  • 常勤講師
  • 助教
  • 非常勤教師
  • その他(特任教授、特任助教等)

私が通っていたロースクールでも教授、准教授がメインだったのですが、国際系や政治学系は非常勤講師や特任教授が占めていました。

非常勤講師や特任については、コマ数が少なくスポット的に雇われていました。

大学教員になる方法

大学教員になる方法は、一般にあまり知られておらず、ノウハウ本の類もほとんどありません。

非常に閉鎖的で、情報が限られています。

国立大学法人は公的側面が強い為、基本的には「公募」といった形で募集します。

私立大学も国立大学に倣い「公募」の形式を取ることがほとんどです。

公募であれば、採用条件に該当する方なら誰でも応募できます。

多くの大学は下記のような応募条件を提示しています。

  • 修士課程修了(同程度でも可)
  • 博士課程修了(一部中途退学も可)
  • 主要論文3本程度(専門誌掲載等の条件あり)
  • 研究機関での研究歴又は大学講師としての経験

法務博士という条件で公募を出している大学はほとんど見かけることができませんでした(稀にあります)。

私の知り合いで専任講師になった方は、ロースクール入学前に既に法学修士を取得しており、そこで多くの論文を執筆していた実績がありました。

法務博士単独では、大学教員に応募すること自体困難といえるでしょう。

しかし、修士をお持ちの方や、現在法律系の公的研究機関に勤務している方なら応募のチャンスがあるかもしれません。

大学教員公募の応募方法(JREC-IN)

ご自身が応募条件に当てはまっていた場合、どのように応募したらよいのでしょうか。

その際に、必ず参照してほしいサイトがあります。

大学教員応募専門サイト

JREC-IN(国立研究開発法人科学技術振興機構)です。

JREC-INは全国の研究機関に特化した公募情報をリアルタイムに掲載しています。

法学に限らず、自然科学等、全ての学術領域を網羅した検索サイトです。

このサイトの便利なところは、検索機能が充実しているところです。

職種や勤務地で検索条件を絞ることができ、ご自身の条件に合致した公募を探すことができます。

大学教員に興味の無い方も一度覗いてみてください。

大学に限らず公的機関や大企業の研究職等、通常の就職サイトには掲載されていない情報が多数掲載されています。

思いがけない出会いから、ご自身の新たな可能性が開けるかもしれません。

公募の裏側

JREC-INに掲載されている情報は「公募」です。

しかし、この「公募」。

本音と建前の世界が存在します。

採用条件に合致する者は応募できることが建前ですが、こと「採用」に関しては大学側の裁量で運用されているというのが実情です。

私も、懇意にして頂いているロースクールの(元)教授に宴席で聞いたことがあります。

大学側も公募は建前で実施します。何百という修士・博士が応募してくるそうです。

しかし、実際にはこの時点で当大学教授の弟子数名で候補が絞られているのが実情だそうです。

蓋を開ければ、採用された者より、実績・学歴を圧倒する者が多く脱落するという現象が起きてしまいます。

中にはガチンコ勝負の公募も無いわけではないそうですが、その際は対外的に示しがつくように、実績・学歴・留学歴等非の打ち所がない者が採用される傾向にあるとの事。

法務博士という「ヒノキの棒」だけでは研究職への落下傘降下は厳しいといえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は大学教員の公募についてご紹介しました。

法務博士だけで挑むには難しい面があるかもしれません。

ですが、JREC-INを活用すれば、思いがけない職との出会いがあるかもしれません。

是非この際にご活用ください。

八神も、司法試験撤退後、大学教員公募に挑んだ経験があります。

その経験談はまた後日。

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