八振=八神が誕生した日

どうも、八神です。

八振界の神こと、八神です。

司法試験で８度も振り切った、八神です。

もはや神です。

うん、俺は今日から神になる。

日本中探してもここまで不合格を叩き出した人間って俺ぐらいじゃね？

掲示板の前に立ちすくむ男がいた。

その時の空をいつまでも覚えている。

綺麗に晴れ上がった空だった。

私は何度も天を仰いだ。

何度も夢で想像した最後の戦いのラスト。

ラストにしてはあまりのもあっけない、涙も出ない結末だった。

八回目の不合格。

歓喜する者、お世話になったであろう人に感謝の念を伝える者、逃げ帰るように立ち去る者。

三者三様であるが、私はそのどのカテゴリーにも当てはまらない程、無表情であった。

電車で帰る道すがら、これからどうするんだ？

そんな不安が一気に押し寄せてきた。

就職できるのか？もうアラフォーだぞ？まともな職歴なんてありゃしない。

そして出した結論は、とりあえず考えることを放棄。レンタルビデオ屋にでも行くか、だった。

ビデオ屋で、当然のように無意識で新作ではなく旧作を選んでいる自分が滑稽で、無性に笑えてきた。

八回目の司法試験失敗の日、一人の男はそんな風に過ごしていた。

八＠：・；ｐ。0.

神誕生の日である。

今だから、もう遠い昔になった今だから言えるが、完全に精神状態は崩壊していた。

２～５回目の不合格は、本当に泣いた。

泣いて悔しくて、人間らしい感情がそこにはあった。

しかし、6回を超えたあたりから、不合格にも、どこか他人事のような感じだった。

その極みが八度目の不合格である。

人間は感情を失う。

皆さんならどうしますか。

このような悲惨な状況になった場合を想像して今勉強していますか？

このような悲惨な状況になった場合を想像して司法試験の世界にチャレンジしようとしていますか？

私は、皆さん八神（＝八振）になる可能性があると思う。

そしてこれからも八神は増え続けていく。

司法試験制度下で、量産される第二、第三の八神を産まないためにも、私には八神のリアルを皆さんにお届けする義務がある。