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司法試験撤退後の資産形成(会社員編)(アルバイト・ニート編)

生き方



司法試験撤退後の資産形成、今回は「会社員に転向編」と「アルバイト・ニート編」をお伝えしよう。

司法試験撤退後の進路として最も多いのが、この会社員転向である。会社員と一口に言っても実際の職種は様々である。

他方、アルバイト・ニートについては、少数派といえるだろう。

今回はこの2つのテーマについて、個別に見ていく。

それでは、まず「会社員に転向編」。

会社員に転向編

会社員に転向。

ベテラン受験生の多くは、司法試験撤退後このケースを辿る。

正確にはこのケースを辿らざるを得ない。

なぜならベテランは撤退後、高齢になっていることが多く、年齢制限により公務員転向は不可能だからである。

司法書士受験についても、受験後の精神的消耗により、メンタル的に割り切ることができない者が多い。これは私も経験があるので理解できる。

周囲は、司法試験受験したんだから、司法書士ならいけるでしょ?的なノリでグイグイ圧迫をかけてくる。

しかし、再度、「時間」と「金」を投資するには、金銭的余裕と何より精神的な切り替えが必要である。

そこで、残った選択肢は、とりあえずハローワークでの就活となる。

ここで、なぜ民間の就活サイトではなく、ハローワークなのか?という疑問が出てくると思う。

否、民間就活サイトの多くは「転職」サイトであり、一定年数の職歴を要求される。

基本的に職歴のないロースクール卒の撤退組はここで躓く。

そこで、我々撤退組の強い味方となるのが「ハローワーク」である。

ハローワークは現在、就職氷河期の就職支援に力を入れており、職歴の無いアラサー、アラフォー、アラフィフの就職支援を行っている。

まずは、ハローワークの就職氷河期専門の窓口から就職活動と情報収集を始めることをお勧めする。

就職活動で直面する壁

ロースクール卒であれば、とにかく目先の金銭が必要になる。とにかく就職して目下返済の差し迫った奨学金を返さなきゃならない。これからの生活費もあるしだろう。

前記の通り、ハローワークで就職活動がスタートし、順調に面接に辿り着いたとしても、司法試験撤退組には必ず避けては通れない就活の「鬼門」が存在する。

魂とプライドを打ち砕かれる面接。そう。

「この年齢まで何やってたの?」「もう司法試験受験しないの?」

100%聞かれます。

大企業に限らず、中小企業、果てはアルバイトの面接ですら、私は聞かれなかったことがありませんでした。

この魂をえぐられる質問攻めに耐えなければならない。

心を無にして、自分なりに想定問答を用意していても、どこかで、本音を言ってしまいたくなる。

何とか取繕って必死に面接官に応戦するも、年齢的に面接官を納得させるには苦しい答えばかりである。自分で答えながら、「無理あるな」と笑ってしまいそうになる。

とにかく、心を無にすることが大切です。

面接はパスすることが目的で、いわば就職するための必須の手段です。

目的と手段を見誤らぬよう、心掛けてください。

司法試験撤退組の就職面接については、別途記事にして深くお伝えしたいと思います。八神も面接で激高して、途中退席したり、色々とありました。そのエピソードもまた後日記事にしていきますね。

さて、うまく面接をパスし、就職できたとします。

しかし、就職後も司法試験撤退組には、もう一つ新たな「鬼門」が待ち受けます。

「新人のおじさん扱い」問題

「年下の上司」問題

何とか就職できたとしても、客観的には社会経験のないおじさんです。

新卒の社会人1年目が受ける接遇研修を受けさせられ、プライドを打ち砕かれる。電話の受け答え、席順等の研修をおじさんが必死に研修で教わる。

周囲から見たらやはり浮きます。

そして

会社では、ほとんどが年下の上司。組織は人間関係を円滑にすることが至上命題でもあります。

司法試験撤退組は私も含めて、コミュニケーション能力に難がある人が散見されます。そのような人が、年下の上司ばかりの環境という圧倒的ハンディの中でうまく立ち振る舞えるか。

会社員といえども、このようなハードルが待ち受けています。

法試験撤退組にはやはり圧倒的ハンディがあるようです。

書きたいことは山ほどありますが。

この手の話になると、つい熱が入ってきます。私も上記のような経験をしたから。



アルバイト・ニート編

司法試験撤退後、必ず通るルートといえるのが、この「アルバイト」「ニート」である。

現在の司法試験制度下では、試験終了から9月の最終合格発表まで約4か月ほどの空白期間がうまれる。

どんなに優秀な受験生でも、試験から合格発表までの空白期間はほぼ例外なく「アルバイト」か「ニート」に属する。

ある意味では、修習又は勉強再開までのモラトリアムといえる。過酷な試験を終えた受験生にとっては貴重な時間である。一部の者はこの期間に海外に繰り出したり、自由を満喫する。

ちなみに、私はこの期間が大好きである。

旧司法試験を換算すると10回以上この期間を味わっているが、受験直後に仲間と飲む時、それこそ格別である。

私の場合、合格発表まではとにかく好きなことをする。この時期、アルバイトだって新鮮で楽しいものだ。束の間の自由を謳歌して、毎年合格発表に臨む(毎年の結果は読者はご存じだと思うが)。

さて、話を戻そう。

受験後の「アルバイト」「ニート」生活は、受験生が一様に通る道ではあるが、その後の不合格でこれらが長期化するケースがある。この場合が厄介である。

司法試験制度の論点といえるのが、この司法崩れの「アルバイト」「ニート」群である。

彼らは、高齢受験生であることが多く、今まで勉強しかしていなかった為、「アルバイト」「ニート」にならざるを得ない状況に追い込まれる。受験生時代という空白期間は、就活の場面では屁のつっぱりにもならず、アピールポイントどころかウィークポイントとして面接官の格好の追及対象となる。

残された僅かな気力を振り絞り、就活に挑んではみるが、法務職は経験年数が必須であることが多く、 自分の思い描くような 職に就くことは困難である。

周囲が当然のように結婚し、車を買い、家を建て、子供をもうける。

そんな当然だと思っていたことが自分にはできない。

到底できない。

平均以上を求めて人より我慢し、人より沢山努力したはずなのに、気づけばその「平均」を超えることができなくなっている。

どこで道を誤ったのか。誤ったことすら気づかない。不合格を突き付けられて、道を諦めて初めて誤っていたことに気づく。

読者の多くは、共感してくれるんじゃないだろうか。

「アルバイト」では、「平均」とされる「結婚」「家」、「子供」を持つことは到底叶わない。夢の先にある遥か夢である。「ニート」なら言わずもがな。なおさらである。

そこで、長年この世界に身を置いてきた私が思う「アルバイト」「ニート」の生き方、資産形成について以下のことを提唱する。

司法崩れが生き抜く方法

①腹をくくって「アルバイト」で生き抜く

①腹をくくって「アルバイト」で生き抜く。

就活でもつらい思いをし、思い描く生活水準まで挽回が不可能なら、割り切ってもうアルバイトで生計を立てていくというのも選択肢の一つである。

つらい思いをこれ以上する必要はない。

私は、何も司法崩れのアルバイトを揶揄して冗談を言っているつもりは皆無である。もはや大真面目にこのような生き方を提唱する。

昭和、平成と違い、インターネット環境さえあればかなりの娯楽も享受できる。youtubeや様々な動画配信サービスも充実し、贅沢に固執しなければ十分アルバイトでも健康で文化的な中流の生活が楽しめる。

時代は令和である。

ミニマリズムという生き方も登場し、我々親世代のような「所有する」ことがステータスであった時代は終わりを告げつつある。そう、「所有権には義務を伴う」にスポットをあてた合理的な考え方が若い世代を中心に浸透しつつある。

団塊の世代がこぞって建てた夢のマイホームも、現代では空き家問題として深刻化し、却って相続したくない代物に成り下がっている。

なにも、所有権の特性である使用・収益・処分全てが満たされる必要はなく、使用さえできればよい。シェアリングエコノミーを最大限利用し、割り切って使用だけ享受する。

そんなエコな生き方でもいいのではないか。

司法試験受験生は総じて高学歴だろうから、時給の高い高単価の教育系アルバイトで稼働すれば、月20万円前後の水準に持っていくことも不可能ではないだろう。

月20万円もあれば、郊外のアパートを借り、生活するには支障ないであろう。

自分なりの水準をどこに定めるかで、幸せの感じ方は変わってくるものである。

ただし、気を付けなければならないのは、あくまで、この生活は一人で生きていくことを絶対条件とする。

「結婚」、「家」、「子供」は諦めること。

諦めが肝心、とよく言われるが、これは真意をついた言葉なのかもしれない。

②腹をくくって「ニート」で生き抜く

②腹をくくって「ニート」で生き抜く。

こちらは、「アルバイト」もしない。もはや無双。

私は、こちらの生き方についても、司法崩れの新たな(古典的ともいえる)ライフスタイルとして冗談抜きで大真面目に提唱したい。

「ニート」・・・・働きもせず、教育も受けず、職業訓練も受けない。

完全無双状態で、ストレスの多い現在社会では、ある意味誰もが羨む生き方である。

しかし、この司法崩れニートの生き方は選ばれた者にしかできない。

人を選ぶ生き方なのである。

まず、第一に、ニートはアルバイトのように収入がないので、依存先として資産を持つ親の存在が必要不可欠である。

この時点で、司法崩れニートの生き方を選択できる者は大幅に絞られる。多くの者がこの時点で脱落する。

簡単なようで、最も困難な生き方といえる。

資産の内容についても、住む場所である家、つまり不動産を所有していること。それに、ニート一人分が生きるために必要な金銭を定期的に供給できる余剰資金を有していること。

そして、何よりニートという生き方を認めてくれる親の寛大さ。

これらがあって初めて司法崩れニートという生き方が完成する。

かなりのハードルである。

しかし、私のロースクール時代にも、30代~50代の受験生で、車も所有し、身なりもきちんとしている者が少なからずいた。一体どうやって生計を立てているのだろう?その時には聞けなかったし、理解する余裕もなかった。

後から判明したが、やはりそれらの人たちは親が弁護士や公務員二馬力といった安定した財力を有する家庭に生まれ育っていた。親の過剰なまでの後方支援があったからこそ、その年代まで受験を継続していたのである。

そのような家庭に生まれ育った者は、親さえニートという生き方を許容してくれるのならば、割り切ってニートを極めて、完全に無双状態にまで仕上がってほしい。

選ばれた環境にいるのだから。

あとは、自分の割り切り方。心の折り合いのつけ方次第である。

気持ちに決着が付けば、ニートを満喫してほしい。

これまで受験生活で人より我慢した分、全力で楽しんでほしい。

資産形成という点においては、ニートは論ずるまでもない。何もしなくても困らない。

ただし、この生活もアルバイトと同様、「結婚」、「家」、「子供」は諦めること。これは絶対条件である。

まとめ

今回はアルバイトとニートという司法試験撤退後の生き方について、ご紹介しました。いずれの生き方も、心の持ちよう、割り切り方次第で幸せを感じることができます。みなさんも、よかったら司法試験後の生き方の参考としてください。

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